介護用肌着は、着用する方が快適に過ごすためだけでなく、介助する方が無理なく着替えをサポートするためにも役立つアイテムです。しかし、素材や形状、留め具の種類などがさまざまで、どれが合っているか判断しにくいこともあるかと思います。
この記事では、介護用肌着の特徴や一般的な肌着との違い、選び方のポイント、おすすめ商品、よくある質問をわかりやすくご紹介します。
介護用肌着とは?一般的な肌着との違い

介護用肌着は、介護の必要な方でも快適に着られるように工夫された肌着です。
では、一般的な肌着とどのような違いがあるのでしょうか?
介護用肌着の特徴は、着脱がしやすいよう工夫されていることです。
たとえば、着るために腕を上げたり体を大きく動かしたりする必要のある肌着は、高齢者や体が不自由な方にとって負担が大きくなります。
そのため、介護用肌着は面ファスナーやスナップボタンが採用された前開きのものが多く、寝たままの状態でも簡単に着替えができるように配慮されています。
また、肩まわりにゆとりのあるラグラン袖など、腕を動かしにくい方でも脱ぎ着しやすい工夫が施されたものもあります。
介護用肌着は介護を受ける方だけでなく、介護をする方にとっても負担が少なくなるのが大きな魅力です。
介護用肌着の選び方

肌着は毎日身につけるものだからこそ、快適さにこだわって選びたいものです。
しかし、介護用肌着にはさまざまな種類があり、どれを選べばよいか迷ってしまう方もいるのではないでしょうか。
ここでは、介護用肌着選びのポイントを3つ紹介します。少しでも生活の質の向上に役立てば幸いです。
1.着用者の体の状態から選ぶ
介護用肌着を選ぶ際に大切なのは、着用される方の体のサイズや状態に合ったものを選ぶことです。
着用者の体の状態に合わせた肌着を選べば、着替えの負担が軽くなり、快適に過ごせるようになります。
たとえば、寝たきりの方には背中に縫い目がない肌にやさしいデザインや、体を動かさずに着替えられるタイプがおすすめです。特に、前開きの肌着は、介護をする方もスムーズに着替えを手伝えます。
そのため、介護する方も受ける方も負担が少なくなります。
一方、自分で動ける方には、ボタンやファスナーで簡単に着脱できる肌着が使いやすくておすすめです。
そして、腕を動かすのが難しい方には、ラグラン袖や伸縮性のある生地のような腕を通しやすい肌着や、力を入れずに開閉できる面ファスナーやスナップボタンのものがおすすめです。さらに、デリケートな肌の方には、綿素材の肌着がぴったりです。綿は通気性と吸水性に優れており、蒸れを防いで皮膚を清潔に保ちやすい素材です。
速乾性や保温性に優れた高機能な化学繊維や混紡素材も選択肢の一つですが、肌への刺激を考慮する場合は綿がおすすめです。着替えのしやすさを考慮し、伸縮性のある素材かどうかも確認すると安心です。
| 介護を受ける方の体の状態 | おすすめの肌着 | 配慮するポイント |
|---|---|---|
| 寝たきりの方 | ・背中に縫い目がない肌にやさしいデザイン、前開きタイプなど | 介護する方もされる方も負担が少ない |
| 自分で動ける方 | ・ボタンやファスナーで簡単に着脱できるタイプ | 簡単に着脱ができる |
| 腕を動かすのが難しい方 | ・伸縮性のある生地、面ファスナーやスナップボタンタイプ ・ラグラン袖 | 着脱時に腕を通しやすく、力を入れずに開閉できる |
| デリケートな肌の方 | ・綿素材 | 通気性と吸水性に優れている |
2.デザインの特徴から選ぶ
介護用肌着は、使うシーンに合ったデザイン選びも大切です。
入院中の方向け
点滴やカテーテルを使用する方には、肩部分や腕部分が開くタイプの肌着が便利です。医療行為の妨げになりにくく、ガーゼ交換などにも対応しやすいため、入院中の負担軽減につながります。また、入院時や施設入所時に肌着に名前を記入する必要がある場合は、ネームタグ付きの製品を選ぶと管理しやすくなります。
在宅介護向け
在宅介護では、着替えやすさに加えて、日常的に無理なく使えることも重要です。じょく瘡(床ずれ)になりやすい方には、縫い目が少なく凹凸のないものだと、肌への負担を抑えやすくなります。
面ファスナーやスナップボタンを使った肌着は少ない力で開閉できるうえ、ご自身で着替える意欲につながり、指先を使う良い機会になります。自分で着替えたいという意欲のある方には、前開きタイプの肌着がおすすめです。
| 肌着のデザイン・特徴 | おすすめの方 |
|---|---|
| 肩部分や腕部分が開くタイプ | 点滴やカテーテルなどを留置している方 |
| 前開きのタイプ | 腕を上げることが難しい方、自分で着替えができる方、寝たきりの方 |
| ネームタグ付きの製品 | 入院中や施設に入所中の方 |
| 縫い目が少なく凹凸のないタイプ | 肌の弱い方や、じょく瘡(床ずれ)になりやすい方 |
3.季節に合った肌着を選ぶ
介護用肌着は、季節の変化に合わせて素材や機能を選ぶことが、快適な毎日を送るための大切なポイントです。季節外れの肌着は、不快なだけでなく、皮膚トラブルの原因にもなりかねません。
ここでは、夏と冬、それぞれの季節におすすめの肌着選びのヒントをご紹介します。
夏場
夏場は暑さや蒸れによる不快感を抑えられるよう、汗をしっかり吸収し、蒸れにくい素材の肌着を選ぶことが大切です。汗ばむ夏は、吸水・速乾性に優れた綿や麻、通気性の良いメッシュ素材がおすすめです。ひば加工(防臭・抗菌効果が期待される天然由来の加工)など、清潔さを保つ機能も確認しておくことがポイントです。また、体温調節や処置がしやすい脇開きタイプも、夏場の介護に適しています。
肌がデリケートな方は、蛍光増白剤不使用の無蛍光生地のものや、縫製部分に凹凸の少ない肌着を選ぶと安心です。
なお、高齢者は暑さを感じにくく、室内でも熱中症のリスクが高まるため、肌着選びだけでなく、室温管理やこまめな水分補給もあわせて意識することが大切です。
高齢者の夏場の過ごし方や熱中症対策については、以下の記事もあわせてご覧ください。
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冬場
寒い冬は、フリースや吸湿発熱素材、裏起毛など、保温性の高い肌着で体を冷えから守りましょう。
肩周りが動かしやすいラグラン袖や、肌あたりが良いフラットシーマー縫製は、重ね着してもごわつきにくく、快適に着用できます。また、着替えが楽な前開きタイプもおすすめです。
| 季節 | おすすめの肌着 | 配慮するポイント |
|---|---|---|
| 夏場 | ・素材:吸水速乾、通気性重視(綿、麻、メッシュ) | 汗による蒸れ・皮膚トラブルに注意 |
| 冬場 | ・素材:保温性重視(フリース、吸湿発熱、裏起毛) ・機能:着心地(ラグラン袖、フラットシーマー)、着替えやすさ(前開きなど) | 重ね着による着ぶくれ・動きにくさに配慮 寒暖差によるヒートショックなどに注意 |
高齢者は加齢により寒さを感じにくくなることがあり、冬場はヒートショックや低体温症、脱水などにも注意が必要です。肌着で保温性を高めることに加え、室温管理やこまめな水分補給、急激な温度差を避ける工夫もあわせて行うことが大切です。
高齢者の冬場の健康管理については、以下の記事もあわせてご覧ください。
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このように、季節に合わせた肌着の素材などの調整で、着用される方が一年を通して快適に過ごせるよう配慮することが重要です。
介護用肌着おすすめ4選

介護用肌着は、着脱のしやすさや快適な着心地が求められるため、適切な肌着を選ぶことが大切です。
ここでは、介護に適した肌着を4つ厳選しました。
それぞれの特徴や使いやすさの解説に目を通し、ご自身やご家族に合った一着を見つける参考にしてください。
PH ワンタッチ肌着 婦人用 七分袖

「PH ワンタッチ肌着 婦人用 七分袖」は、着脱のしやすさと肌へのやさしさを兼ね備えた一枚です。
ワンタッチテープ仕様で少ない力で楽に開閉できるため、ご自身で着替える方にも扱いやすい作りです。また、わきの縫い目をなくし、裾の凹凸を抑えた縫製のため、デリケートな肌の方も安心して着用できます。
さらに、ネームタグ付きで施設でも管理しやすく、快適な介護生活をサポートします。
ウィズエール ワンタッチ肌着前開き半袖 婦人用

「ウィズエール ワンタッチ肌着前開き半袖 婦人用」は綿100%素材で肌にやさしく、汗をしっかり吸収し、快適に過ごせる肌着です。また、検温用のわき穴があり、体温測定時の負担を軽減できます。
さらに、裾を上下に止められるため、汚れを防げます。
前開きタイプで着脱しやすいため、介護やリハビリ、病院での使用にも適した肌着です。
キルト前開き長袖(ラグラン袖)婦人用

「キルト前開き長袖(ラグラン袖)婦人用」は、あたたかさと着脱のしやすさを兼ね備えた、寒い季節の介護にぴったりなワンタッチ肌着です。
綿キルティング素材を使用し、保温性に優れているため、冷えやすい高齢者の体をしっかり守ります。丸型マジック式ボタンを採用しており、力が弱い方や指先の動きが不自由な方でも簡単に着脱できます。さらに、ゆったりとしたラグラン袖で動きやすく、介護をする方にも負担が少ない肌着です。
テイコブ らくホック肌着 半袖 紳士用

「テイコブ らくホック肌着 半袖 紳士用」は、着替えのしやすさとやさしい着心地に配慮された介護用肌着です。軽い力で留め外ししやすい「らくホックボタン」を採用しており、衣類の着脱動作が難しくなってきた方でも扱いやすい仕様です。
さらに、背中が丸くなった方に配慮したゆったりした後ろ身や、腕を通しやすいゆとりのある袖付けにより、無理なく着替えやすい設計になっています。脇に縫い目がないため、肌あたりがやさしい点も特長です。綿100%素材で、汗を吸いやすく蒸れにくいため、入院中の方や高齢の方の日常使いにも取り入れやすい一枚です。
介護用肌着に関するよくある質問
介護用肌着についてよくいただくご質問をまとめました。
購入前の参考にお役立てください。
介護用肌着は何枚用意すればよいですか?
介護用肌着は、洗い替えを考えて複数枚用意しておくと便利です。目安としては5枚前後あると日常的に使いやすく、汚れや汗で着替える機会が多いことを踏まえると、少し多めに備えておくとよいでしょう。ただし、必要枚数は洗濯頻度や生活スタイル、施設利用の有無などによって変わるため、あくまで目安として参考にしてください。
介護用肌着は介護保険の適用になりますか?
介護用肌着は、介護保険の給付対象外です。介護保険では、福祉用具貸与や特定福祉用具販売の対象が定められていますが、介護用肌着はその対象に含まれていません。そのため、自己負担で購入することになります。
洗濯はどのようにすればよいですか?
介護用肌着は、基本的に洗濯機で洗える製品が多いものの、洗濯方法は製品ごとに異なるため、洗濯前にまずは洗濯表示を確認してください。特に乾燥機の使用可否は商品によって異なるため、縮みや傷みを防ぐためにも、表示に沿ってお手入れすることが大切です。
また、面ファスナーやマジックテープ付きの肌着は、洗濯時にほかの衣類へ引っかかり、生地の毛羽立ちや傷みにつながることがあります。洗う前にテープ部分を留め、洗濯ネットに入れておくと、型崩れや生地の傷みを抑えやすくなります。
介護用肌着のサイズはどのように選べばよいですか?
介護用肌着のサイズは、市販の肌着と同様に、胸囲やウエスト、ヒップなどを目安に選びます。そのうえで、着用する方の体型や体の動かしやすさ、介助のしやすさも踏まえて、無理のないサイズを選ぶことが大切です。
ただし、着替えやすさを重視するあまり、必要以上に大きいサイズを選ぶのはおすすめできません。大きすぎる肌着は生地が余ってもたつきやすく、寝たまま過ごす時間が長い方の場合は、しわやたわみが肌への刺激になることもあります。反対に、小さすぎると動きを妨げたり、締め付けによる不快感につながったりするため、小さすぎず大きすぎない、体に合ったサイズを選ぶことが大切です。
なお、介護用肌着には男女共用タイプも多くあります。共用タイプは男女どちらの体型にも合わせた作りになっているため、専用品に比べて体にぴったり合いにくい場合があります。そのため、購入前にサイズを確認しておくと安心です。
介護用肌着ならヤガミホームヘルスセンター
介護用肌着は、介護を受ける方が負担を感じずに過ごせるだけでなく、介護をする方にとっても使いやすさが重要です。
そのため、寝たきりの方には前開きタイプの肌着、自分で着替えたい方には前開きのワンタッチ式など、それぞれの状況に合った肌着を選ぶことが大切です。
とはいえ、さまざまな介護用肌着からぴったりの肌着を探すのは簡単ではありません。
介護用肌着選びでお困りの方は、ヤガミホームヘルスセンターへご相談ください。
ヤガミホームヘルスセンターでは豊富なラインナップをご用意しておりますので、介護を受ける方やご家族に合った一着を見つけていただけます。
まずは、ヤガミホームヘルスセンターの公式オンラインショップをチェックして、気になる介護用肌着をご確認ください。
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